白雪姫と7つの感情~心のなかの小人たち

7人の小人はあなたの心のなかにいる? 童話が伝える宇宙の秘密
先日、仕事で「喜・怒・悲・憂・思・恐・驚」という7つの感情について考察する機会がありました。そのとき、ふと「この感情は、どこかで見たことがある」と感じたのです。
思い浮かんだのが、白雪姫の物語でした。
白雪姫といえば、ディズニー映画で広く知られていますが、その原作はグリム童話に収められたドイツの民話です。そして、物語のなかで白雪姫を支える7人の小人たち——彼らの性格は、まるで人間の7つの感情を象徴しているように思えませんか?
そこで今回は、7人の小人と7つの感情の関係について考察し、この童話が持つ深いメッセージを探ってみたいと思います。
小人の名前 感情 考察 Happy(ハッピー) 喜(よろこび) 陽気で楽しく、純粋な「喜び」を象徴 Grumpy(グランピー) 怒(いかり) すぐ不満を抱え、反発する「怒り」を象徴 Doc(ドック) 悲(かなしみ) まとめ役だが、責任を背負い孤独を抱える「悲しみ」を象徴 Bashful(バッシュフル) 憂(うれい) 恥ずかしがり屋で、引っ込み思案の内向的な「憂い」を象徴 Dopey(ドーピー) 思(おもい) 言葉を発さずワンテンポ遅れ、独自の時間感覚をもつ「思索」を象徴 Sneezy(スニージー) 恐(おそれ) くしゃみが止まらず、驚くとすぐ逃げる防衛本能をもつ「恐れ」を象徴 Sleepy(スリーピー) 驚(おどろき) 眠そうだが、危機をいち早く察知する「驚き」を象徴 もし『白雪姫』がこれらの感情を象徴しているとすれば、物語は「白雪姫(純粋な魂)が人生のなかでさまざまな感情と向き合い、最終的に統合していくプロセス」と解釈できるのではないでしょうか。
つまり、7人の小人たちは人間が持つ7つの感情そのものであり、それらと向き合い、バランスを取ることが成長につながるというメッセージが込められているのかもしれません。
白雪姫自身は、「純粋無垢」「愛」「調和」を象徴していると考えられますが、彼女は感情のバランスを学ぶ存在なのか、それとも最初からバランスが取れているのか?
さらに、母親である王妃から嫉妬の対象とされたことを考えると、白雪姫は「外部からの感情の影響を受ける存在」でもあるといえます。つまり、この物語は、7つの感情に囲まれながら「他者の感情に流されず、自分を保つ方法」を学ぶ旅なのかもしれません。
そして、この映画が今、新たに実写化されることにも意味があるのではないでしょうか。
私たちはすでに、バランスの取れた存在として生まれている——白雪姫の物語は、その真理を私たちに伝え続けてきたのかもしれません。